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「大学か、懐かしいな」
学生の中に、スーツ姿の女性がいるのが珍しいのか、通りすがりの生徒が相良に視線を送る。
中には、頬を染めて見つめる者もいたが、相良は、全く気にとめない。
「彼女は、確か……文学部だったな。よし、その辺りから調べるか…」
相良は、目的の場所に向かう為、キャンバス内を歩いた。
相良が小夜の大学を調べてる頃、柴田は、彼女をマンションまで送り、戸締まりなどには気を付ける様によく言い聞かせた。
「なるべく友人や他の人間と一緒にいてください。人気がない場所や1人になるのは避けてくださいね?防犯グッズも持つように」
「はい。色々と有難うございます!」
「不要な外出もいけませんよ?戸締まりにも気を配るように」
必要以上に念を押すと、柴田は、小夜のマンション付近をザッと見渡す。
住宅街の中にあるマンションで、人の出入りは、そこそこある。 近くに大型スーパー、コンビニや幼稚園があるせいか、人通りも悪くはない。
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