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「安心は出来ないが……彼女は愚直ではない。最低限……身を守る為に考えて行動するはずだ。犯人には油断できないがな」
「どういう事です?」
「つまりだ」
キーボードを叩く手を止め、相良が真面目な表情をして説明を始めた。
「犯人は、桑原さんを傷つける存在は、〝絶対に許さない〟と敵視する……意味、厄介だろ?話が通じやすい性格とは思えない……不安定な精神状態から考えて、下手をすれば、桑原さんに危害を加える可能性も少なからずあるだろう」
確かに、手紙に、小夜の陰口を言った友人を許さない、制裁を受けさせると言った犯人だが、小夜に対しては、見守る様な文面だったのを柴田は、思い出す。
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