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「愛しているのに……小夜。貴女だけは、応えてくれるって思っていたのに……どうして、どうして」
ワナワナと体を震わせ、美也子は小夜を見た。
「私の小夜、小夜……ナイチンゲール!手に入らないなら……」
突如、美也子の目に、狂気が宿る。しかし、彼女が行動に出る前に相良が前に出た。
着ていた上着脱ぎ、彼女の顔に被せる。
視界を奪われた美也子は、狼狽える、その隙に相良は、ナイフを持った腕を掴み捻る。
痛みからか、美也子は小さな悲鳴を上げた。
「痛い!!」
その弾みで、ナイフを床に落とす……相良は、素早く足でナイフを柴田の方に転がすと、それを柴田は、ハンカチでくるんだ。
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