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一方、相良は、先程、羽田から教えられた店に向かい、ある人物と会話を交わしていた。
二人組の女性で、今時の若い女性らしく、ファッションや化粧にも気を使い、華やかである。
二人とも、お喋りでお酒が入るとかなりお喋りになるらしい。
「それでね、お姉さん!聞いてくださいよ~」
「何かな?」
赤ワインを飲みながら、相良は微笑んだ。
茶髪の女性は、笑いながら、ビールのお代わりをする。
傍らに座る黒髪の女性は、更に話す。
「今の部署、イイ男がいないんですよぉ!オッサンとか冴えないかんじのばかりで!」
「かっこいいのは奥さんいるしー。ツイてないんですよ!お姉さんみたいな美人さんには無縁な悩みでしょうけどー」
残念そうに話す二人は、愚痴を吐き出す。
相良は、奥平から聞いた情報を元に、この二人の行きつけの店を探したのだ。
(お喋りが好きな人が多いから、私の仕事が成り立つんだな)
彼女らは、奥平曰く、お喋り好きで、噂ばなしが好きだという……羽田と働く部署が同じらしく、互いに面識もあるという。
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