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数日後、相良は、調査した情報をまとめていた。
「仕事ぶりも真面目……ギャンブルとかもしない。たまに飲みに行くぐらい……交友関係や家族関係にも目立つトラブルは無し」
それをパソコンのデータに入力し、プリンターでコピーをする。 書類にまとめた後、茶色の封筒に仕舞い込む。
一息いれようとした矢先、インターホンが鳴る。
「はい」
「奥平よ。今、宜しいかしら?」
凛とした声が聞こえ、モニターには、冷たい美貌を持つ奥平が佇んでいた。
相良は、彼女を招き入れ、お茶の支度を整えた。
「柴田を仕事にやってましてね。私が淹れるお茶で申し訳ない」
「こちらこそ、お茶菓子も持たないでごめんなさいね」
対照的な美貌を持つ女性は、互いに向かい合う。
奥平は、相良が渡した調査書類に軽く目を通す。
相良は、暫く眺めていたが、ふと何かが気になったらしく、奥平の名を呼ぶ。
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