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「へー、しじまって、じいちゃんやばあちゃんと暮らしてるのか……」
昼下がり、相良のマンションにて、椎名としじまが並んで、ソファーに座りながら、会話を交わしている。相良が仕事の為、夕方まで留守になる……だからか、予め、相良が椎名らに面倒をみるのを頼んだのだ。
椎名は、約束の時間ピッタリにやって来て、、しじまと何気なく会話を交わしているのだ。
「うん。あとは東京に篤兄さんがいる……休みになると帰ってきてくれて遊んでくれたり、勉強を教えてくれたりするんだ」
「なんかいいな、そういうの」
椎名は、テーブルに放置されていたルービックキューブをいじりながら笑顔で言うと、しじまも笑みを返した。
「けど、ホントにいーのか?明日で帰るんだろ?遊園地や映画館ぐらいなら連れて行けるぜ?しじまって、インドア派?」
「椎名さんとも知り合えたし、ちょいと会話をしたかったんだ。第一、恭也兄さんがまだ来てないし……部活が終わったら来るって言ってたからさ」
椎名の隣で彼がルービックキューブをやるのを興味深く眺めながら言うと、椎名は、興味なさげにふうんとだけ呟いた。
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