六章

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一刀「臭いに連れられてきたんだな。」 「はい、だからこのまま隙を見せずに逃げましょう。」 一刀「だな。」 猪が来た理由がわかり、相手を刺激せずに逃げることになった。 ザリッ 一歩一歩慎重に移動しはじめた。 だが…… 猪「ーーーーーー!」 猪は私たちを逃さないと言いたいみたいに威嚇しはじめた。 一刀「なっ、なんでなんだ? こいつの狙いは肉まんだろ?」 焦る一刀兄さんに私は 「始めは肉まんだったんだと思います。 でも、多分この猪の縄張りに私たちが入っていてそれで怒っているのだと思います……」 猪から目線を外さずに答えた。 一刀「ちっ! ならこのまま逃げたら……」 「えぇ、後ろから殺られますね。 あの巨体だからかなりの威力になると思います。」 一刀「くそっ!」 どうする事も出来ず一刀兄さんが悔しがった。 「山の中なら逃げれたんだけど……」 山の中なら木が猪の行動を制限するので逃げることができる。 だがここは見晴らしがよい川、前は猪後ろは川、逃げ場はない。
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