六章

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一刀「!?」 一刀兄さんは音が聞こえた瞬間、すぐに岩から飛び退き音のした方に身構えた。 「……………」 私もすぐに一刀兄さんの近くに行き、藪の方を見た。 「一刀兄さん……」 一刀「あぁ… 山賊かもしれない。 油断するなよ……」 一刀兄さんはお城から持ってきていた剣を取り出し構えた。 ガサッ! 「!………」 ついに藪の中から何かが出てきた。 そこにいたのは 野生の猪だった。 一刀「なんだ、猪かよ。 脅かしやがって。」 山賊ではなく猪だったので一刀兄さんは安心していた。 しかし… 「一刀兄さん… 油断しないで、相手をよく見てください。」 私は構えを解かずに言った。 一刀「んっ? たかが猪じゃない。 どこ・が…… なんだこいつ!? でかい!」 やっと私が言っていた意味が分かり、一刀兄さんは慌てはじめた。
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