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ハンカチで汗を拭きながら現れたのは、同じく安積班の須田三郎。
ぽっちゃりした体型とのんびりした雰囲気の男で、勘が鋭い。
善人と悪人を見分けたりしているのだが、本人も根拠がわからないため信用性はイマイチ…。
「ちょっと須田くん!机の上のお菓子のゴミ、ちゃんと片付けてよね!」
「え、ちゃんと片付けてるつもりだけど…」
「ふーん?」
水野はニヤリと笑みを浮かべると、須田の机の上にあったスナック菓子のゴミをつまみ上げた。
「じゃあこれは何?」
「あ…それは…い、今片付けようと…」
「それじゃ、お願いね」
「…はい…」
ゴミを受け取り、近くのゴミ箱に放ると、安積の机へと近付いた。
「水野さん、機嫌悪いんですか?」
彼女に聞こえないよう小声で尋ねる。
「さぁ…」
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