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「…そういえば他のメンバーはどうしたんですか?…まさか遅刻…?」
「そんなワケないだろ」
「そーそー」
「失礼しちゃいますね、遅刻呼ばわりなんて」
須田の呟いた疑問に、三人の声が重なる。
「おぉ、来たか村雨、黒木、桜井」
村雨秋彦。安積班の実質的なサブリーダーであり、他のメンバーに仕事を割り振ったり集まった情報を整理したりしている。
生真面目で堅苦しい印象だが、非常に優秀である。
唯一の妻子持ちで、娘は幼稚園に通っている。
黒木和也。几帳面で礼儀正しく、先輩や上司を敬い、後輩の面倒見も良い。
須田とコンビを組むことが多いのだが、彼と違い自身の机は綺麗に整頓されている。
桜井太一郎。係内の最年少。
死体が苦手だが先輩や上司を素直に尊敬しており、可愛がられている。
人の長所を見つけるのが得意である。
「な、なんですかこれ…」
「何って掃除よ。その辺埃だらけで…。あ、桜井くんもうちょい窓開けて」
「あ、はい」
「あぁ待て待て。窓開ける前にこの書類を先に…」
「失礼します!」
安積の言葉を遮り、聞こえた声に全員が注目する。
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