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「あの…君は?」
戸口のところに立っていたのはまだ若いが、落ち着いた雰囲気のスーツ姿の青年だった。
「この度、この安積班…じゃなくて、刑事課強行犯係に配属されました水瀬圭介(みなせけいすけ)と申します。よろしくお願いします!」
「…あぁ!君が水瀬くんか!」
「はい。安積係長ですね」
「そうだ。…しかし係長と呼ばれるのは…なんか慣れないな…」
「ハンチョウ?これは一体どういうことなんです?」
「説明してくれますよね?」
「あぁ、わかったわかった。ひとまず落ち着いてくれ」
安積のその言葉にみんな自分の机へと戻っていく。
「えぇと…どっから説明すればいいか…」
「どうしてメンバーが増えることになったんです?」
村雨の助け舟に安積はゆっくり口を開いた。
「それは課長からの推薦だ。彼は優秀な刑事で、他の課へ行っても上手くやれるだろう。だけどどうしても君の下で働きたいと言っていると言われて…」
「それで新メンバー…ということですね」
その言葉に安積はゆっくり頷いた。
「でもなんでうちに?」
水野の問いに、水瀬が口を開く。
「安積係長や係の皆さんは、ただ事務的に事件を解決するのではなく、その背景までに気を配って事件解決を目指していると聞きました。俺も…そんな風になりたいんです」
「なるほど…」
「君はいくつ?」
今度は須田が質問する。
「27です」
「じゃあ黒木や桜井とあんまら変わらないんだな…」
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