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「だ、れ、が」
なんだろう、メイリアがさっきからプルプルと小刻みに振動している。くしゃみでもしたいのだろうか?
「おい、大丈夫か、メイリ……」
「だれがちっちゃいじゃゴラァアァアアァッ!!!!」
* * *
「す、すいません……」
いや、なんだ。地雷を踏んだ俺も俺だが。
「ここまでやることはないんじゃないか……?」
「すみませんすみませんすみません。 ボク、本当に『あの言葉』だけはダメなんです。 自分の理性がキレちゃって……」
きれいに丸っコゲな玄関。中にも多少火が移って、先ほど鎮火が終わったところだ。それでも所々黒い。
更に言えば、俺は今ほどレヴィアンに感謝したことはない。
反応があと少し遅かったら、俺もハゲていたかもしれない。とにもかくにも、手足の軽い火傷のみで済んだのは奇跡だろう。
やっぱりヴァルカン出身は怖かったです。これからは自分の発言にも気をつけます。
いい加減謝り過ぎのメイリアにまた手を差し出す。
メイリアは呆然と俺の手の平を眺めるが、俺が握手だよ、というと、喜色を浮かべて両手で握ってきた。
こういうところは本当に可愛いんだが……。
「これで俺たちはもう友達だ! お互いの実力を認めた、な」
メイリアは笑顔で「はいっ!」
なんだかんだで初めての友達ができました。
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