一話◇「永久中立国、ファルム」

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 暖かい春の日射しのフォローもあり、見事にまた眠りに落ちた俺は、またメイリアに揺り起こされ、なんとか入学式の最初と最後だけは起きていられることができた。 「……サクさん、よくココの学園に選抜されましたね」 「耳が痛いです」 「ちょっ、なに耳塞いで誤魔化してるんですか!」  駄目か。 「ダメですっ! ……もういいです。早く次に指示された場所に行きましょう」 「おぉ」  どこに?と訊いたら次こそ火が飛んできそうだ。大人しくメイリアに着いていこう。  * * *  ……。 「何これ?」  目の前にはとにかくでっっっかぁぁあい、何枚繋ぎあわせたかも予想できない羊皮紙が数枚。 「クラス表、だそうです」 「ここまで大きくする必要あった?」 「……ないと思います」  とにもかくにも確認しないことには始まらないので、羊皮紙を端々から眺める。 「1ーE、メイリア=センチュリア。サークル=マリオンダイブ」  発見。メイリアと同じクラスでした、やっふー。 「良かったです! あの……ふ、ふつつかものですがなにとぞ……」 「なんか間違ってる気もするがとりあえずよろしく」
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