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俺は明日、この水の神レヴィアンが作った国、レヴィアンを抜けて、念願の永久中立国、ファルムの魔法学校にいよいよ行くことができるんだ!
俺、サークル=マリオンダイブの胸はこれでもかと言うくらい高鳴っていた。
ファルムの魔法学校、正式名サイファー四道学園はそれぞれの国の選ばれた人間しか入学できない、いわばエリート学校である。
たしか、入学採用条件は満十五歳であること、国が選んだ代表であること、異国民とも共存できる人材であること、だっただろうか。
俺に送られた手紙には、俺の戦闘能力の高さと、ファルムに行きたいが為に必死に書いた請願書が認められた、というようなことが書かれていた。勉強がからっきしな分、不安がよぎるが、今さらそんなことで二の足を踏んではいられない。
用意は既に済んでいる。生活用品や衣服だって、すでにサイファーの学生寮に発送済みである。
あとはもう、寝て明日の入学式に備えるだけだというのに。
「……寝れねぇ」
緊張のあまり、寝れない。
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