1人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
「あ、ありがとうございます」
とりあえず固まりっぱなしだったので水道水を下ろしたてのコップでサービス。
こくん、こくんと一気に煽って一息吐くと、改めて自己紹介。
「改めてまして、メイリア=センチュリアです。 異国の方と知り合いになるのは初めてだったんで、興奮しちゃって……すいません」
しゅん、と首を落とすメイリア。しかしなんだ、非常に失礼だが、首を落とすと一段と小さくなって見えるな。
「いやいや、俺も緊張してたからさ、なんつーか、メイリアのおかげで解れたよ。 むしろ礼を言いたいくらい」
「へっ? そ、そんな、ボクなんて……大したこと」
「そんなことないさ。 正直な話し、ヴァルカン出身の奴らは血気盛んな奴ばっかりって言うからビビってたんだ。 メイリアはそのイメージを払拭してくれた。 それだけで感謝もんだよ」
「そ、そうですかね」
にへへー、と笑顔を浮かべるメイリア。毒気の欠片すら見当たらない、純粋な子だ。
「そうそう。 それに、ちっちゃいのにしっかりしてるし」
「……ちっちゃい?」
最初のコメントを投稿しよう!