前兆

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2回目に倒れた時、父は医者に呼ばれてその場を離れた。 母は、発作を抑える点滴をするため1時間ほど動けない。 私はジュースを買って、近くのベンチに座って放心していた。 母の苦しんでいる姿を初めて目にした私は衝撃を受けていた。 あんなにも苦しんでいるのに、怖くて胸を叩いてあげることしか出来なかった。 「良いですか??Nさん」 微かに聞こえたのは、医者が家族の名字を口にした声。 無意識に聞き耳を立てる。 「次に発作が起きた時は、奥さんの死を覚悟しておいてください。喘息の薬で心臓が弱ってきています。次に意識が戻る可能性は低い、50歳まで生きられるかどうか…」 言葉を失った。 母が死ぬ?? そんなのある訳ない。 だって、発作が起きなければ大丈夫なんでしょ!? だったら起こさなきゃいいんじゃん!!!
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