記憶

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痛いという前に悲しさが込み上げた。 いや、痛いは痛い。 駆け寄る友達の声も、差し出されるハンカチも、宗磨に罵声を上げる声も…… 何も聞こえないし 何も見えない。 宗磨は いつからこんな人間になってしまったのだろう。 倒れ込んだままの私に苛ついて近づく。 ギュッ…ギュッ…という雪を踏む音が近づく。 気配に感じて振り返ると同時に宗磨は私の胸ぐらを掴んだ。 その時私の目に映った宗磨の顔を忘れられない。 この人を変えてしまったのは私だ。 そう思っていたらもう一発拳が飛んできた。  
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