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「由美、ホントに大丈夫なの?」
『なんとか…只、人が多過ぎて流されそうになる』
「はぁ!?ちょっと、気をつけてよ~!あんたちっさいんだから余計流されやすいんだからさ!
やっぱ、足利あたりに来てもらった方よくない?」
人の行き来が激しい午後の昼過ぎ。
平日だというのに新宿界隈は颯爽と歩く人で溢れている。
北の田舎から出てきた私、金沢由美は人の多さだけでも呆気に取られ…またうまく歩けずにいた。
携帯の話相手は地元に居る親友、及川ゆかり。
『大丈夫だよ!とりあえず新宿までは出て来れたし』
「出れても歩けなきゃ!」
『…う…まぁ…そうだけど…』
若干人酔い起こしちゃって動くに動けず、ゆかりと電話しながら人の流れを見ていた。
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