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エタ「ロキィ~」
ロキ「あぁ?
…なんだ、エターナル」
エタ「ヒマ、なんですよォ」
ここはBDアジト。
…っつても、悪の組織らしいモノでは全くなく どこか家庭臭さを感じる。
で、私の部屋に押し入り私のベッドの上でコロコロと転がる緑頭のコイツは、エターナル。
ロキ「…だからって、なんで私の部屋にいんだよ」
エタ「別に良いじゃなぁい❤(エターナル裏声A)」
ロキ「コワッ、なんだその声!?お前両声類か!?」
エタ「素敵デショ☆
ぼくの108のヒミツワザの一つなんだよん」
ロキ「いや気持ち悪かった」
目の前の緑頭が不満げに唇を尖らせるのに対して、私は読んでいた本に視線を戻して 口許を吊り上げた。
エタ「ナニナニ?エロ本?」
ロキ「んなわけあるかよこの馬鹿。小説だ小説」
エタ「ショーセツ?」
ベッドから大きく身を乗り出して、エターナルは椅子に座る私の顔の横から手元の本を眺めはじめる。割に小さめの文字の羅列を、薄い緑色の瞳が追う。
そうやって大人しく黙ってれば少なくともいい男なんだ。願わくばずっとそのまま大人しくしてろ。
エタ「…なんか今、スッゴく失礼なこと考えてませんでしたァ?」
ロキ「さぁ、別に」
エタ「ふぅん…あ、ページ、めくって」
ロキ「お前なぁ…読むなら一巻から貸すぞ?」
顔をあげたエターナルは、結構嬉しそうな顔をしていた。
いつもにやけ面なぶん、こういう普通の表情は珍しい気がする。
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