1人が本棚に入れています
本棚に追加
「…生天目。」
店長は声のする方を向き、その名を呼んだ。
「え!?…今何て言ったんですか!?」
何と言ったのか聞き取れなかったなるみは店長に訊ねた。だが答えたのは店長ではなかった。
「ふふふ…私は生天目詩鶴(なばためしづる)よ。生・天・目って書いてな・ば・た・めって読むの。よろしくね、新人さん。」
ゆっくりと丁寧に教えてくれた詩鶴という女性。それにしても、うっとりするような綺麗な声の持ち主だ。
声だけでなく、その容姿もやはり素晴らしかった。
肩までの長さの艶のある黒い髪。すらっと細い手と足。プロのモデルになれそう。
女のなるみでさえ完全に見とれていた。というかどっかで見たような…。
最初のコメントを投稿しよう!