No.04 彼氏

6/13
前へ
/114ページ
次へ
  「遥がこれから来るらしいよ」 携帯電話をテーブルの上に置くと、悠はソファーに座り直した。 朔月は水回りの掃除をし、悠はのんびりとニュース番組を見ていた時の事だった。 2人の家はオープンキッチンになっているため朔月も掃除をしながらニュースを見るが、遥は首を傾げる。 「この誘拐事件って、例の犯人じゃないのかなぁ。 見つかるまでが早かったし、自殺っぽいね」 「そうだね… でも犯人はシニカルキラーと呼ばれる部類の人間だよ。 何をしてもおかしくない… でも流石に今回は違和感を感じるね」 朔月は泡の付いた手を洗い流しながら、ふーんと軽く返事をした。  
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!

206人が本棚に入れています
本棚に追加