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私が寝ているベッドは、お伽話にでも出てくるかのようなレースつきのベッドだった。
着ている服は薄いピンクのネグリジェ。
ちょっと、やだ。まさか着替えさせたって言うの?
天井の高いこの教会。綺麗なステンドグラスがいくつもあった。
結婚式をする時、バージンロードの先を行くと神父さんが待っている場所。
新郎新婦が誓いのキスをするところ。
そこに、私が寝ているベッドは置かれていた。
このベッドの向きだと、座席の方を見下ろすことができる。
もし座席に人がいたら、まるで私はこのベッドごと見せ物のような気分になる。
眠るにしてはあまりいい気分ではない。
もっとひっそりとした部屋で眠りたいな。呑気にそんなことを考えていた。
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