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5日ぶりの外。
教会の外には少しの庭が広がっていて、花でできた門が立っていた。
門をくぐり抜け、教会の敷地を抜けるとおとぎ話のような世界が広がっていた。
ほらね、やっぱり街がある。お店だってある。お店に入ればきっと人がいるに違いない。逆に人がいないのにお店があるわけない。
少し知らない街へ来てしまっただけで、私はちゃんと自宅へ帰れるに決まってるんだから。
変な自信が私を勇気づけた。
もう夕方なので空は少し暗い。
赤茶けたレンガのような地面がとってもおしゃれ。まるで外国に来たみたい。
ただ強いて不安なことを挙げるとしたら……街に誰1人、人が歩いていないこと。
でもきっと大丈夫。お店に入れば人はいるに違いない。
それに、探索はまだ始まったばかりだし。
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