少女の目覚め

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  2人暮らしにしては広すぎる家。 準備が終わった私は誰もいない家に向かって行ってきます、と一言言って家を出た。 学校までの道を歩く。 「すいません、お嬢さん。」 後ろから何者かに声をかけられて振り返る。 長身でスラっとした体型、黒髪で整った顔立ちをしている男の人が微笑んでいた。 誰……?何の用? 私の知り合いにこんな人はいない。 「郵便局に行きたいんですが、道を教えていただけませんか?」 ああ、なんだ。道がわからないだけか。 「郵便局は私の学校の行き道にあるので、よかったら案内しましょうか?」 「助かります。」 こうして見ず知らずの男の人と歩くことに言いようのない違和感を感じる。  
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