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「まぁ、冗談だけど」
どこからが冗談だろう。
とりあえず僕としては糖尿病の下りが全部冗談であってほしいね。
「とにかくこの話はあさっての方向に満塁ホームランで飛ばすことにして」
どっちの方向かわからない上に、満塁でしかもホームランじゃないと駄目らしい。いつからというか、どこで野球をやっているのかも僕は知らないけど。
「ともかく本題ね」
黒霧さんは目を細めた。猫みたいな表情だ。なんか愉快そうで良いなー。僕もニコニコしたいよ。
でも無理ね。だって僕は捕われのお姫様なのだからー。ババンッ!! ほらスポットライト足りないよー。
「――せんべいは何味が好き? 朝倉くんは」
え、それ本題?
ちょっと待ってよ。
せんべいかよ。せんべいに負けたのかよ僕の話題性はっ!!
「冗談よ」
……なんか、いいように遊ばれていないか、僕?
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