Diamond💍Ｂreak💥

『デモーニッシュ・ウーマン』

僕の家が見えて来た時のことだった。

「あれ!?家の前にお客さん来てるよ。」

「本当だ。誰かな?」
僕の家族は両親は共働き、姉は大学生で家を出ている。夜遅くまでは自分１人で生活している。

「ほら、良く見てよ！すっごい美人ね……。」

「あっ…本当だ。」

ごくごく普通の一軒家には、不釣り合いのシルエットだった。

身長は175～180はあるだろうか。
銀色の長い髪を風になびかせ、涼やかな黒いドレスを着ている。肌はとても白い。後ろ姿で美人と判定できる女性が立っていた。

まるで、童話の住人だと思った。

「知ってる人?」

記憶を全て掘り下げみたが記憶に無い。

それに、あんなスタイルのいい女の人、一度見たら忘れないと思う。

「いや……知らない。」

「ふぅ～ん。なんの用かな?」

近づくにつれて家の前には女性だけでなくもう女性とは不釣り合いの男性がいた。

「うわっ。結構、暑くなってきたのにあの人コート着てるわよ。」

男性は、よれよれのコートを着込んでいた。

怪しいとは思ったが、一応声をかけて見ることにした。

“人は見かけによらない”って言うしね。

「すいません。何か用ですか?」

二人ともゆっくりと振り返ると予想以上に女性は綺麗で、男性は案外渋い顔立ちの頭ハゲてるメガネかけたよくいそうなおじさんだ。

女性は25～30位の歳のようだ。

オヤジさんは45～55位かな?

「博士、彼が?」

「そうだ、VTだ。」

何か勝手に話が進んでます。