I would like to keep a dog.

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「!」 扉を開ければ、たくさんのくりくりの瞳がこっちを向いた。 やばいよ!めちゃんこかわいい! 開けた扉から子犬が逃げてしまわないように設置してある柵を越え、子犬の群れに突入。 尻尾を振って寄ってくる白、黒、茶色、斑などの様々な種類の犬に俺の頬の筋肉はだらしないほど緩んだ。 「ははっ!わっ、こら、やめろって」 一匹の犬を抱き上げれば、他の犬も脚に縋ってくる。過って踏んでしまったら大変だと思い、俺はゆっくりと床に腰を降ろした。 そしたら子犬の群れに押し倒された。 「ちょっ、擽ったい!お前ら元気よすぎ」 顔を舐めまくってくる犬を手で払いながら、なんとか状態を起こす。壁際まで四つ足で進み、背を凭れさせた。 ふうと一息つきつつ、手近にあったおもちゃを手に取る。 俺が持っているおもちゃを咥えようとして、ぴょんぴょんと跳ねるまるでぬいぐるみのような生き物。 おもちゃに興味がない子は俺の膝の上によじ登ったり、なんとしてでも顔を舐めようとしてきたり。もう本当にかわいい。 しばらく夢中になって遊んだ。そしてふと獅毅はどうしてるんだろうと思って顔を上げると、獅毅の姿はなかった。 「あれ?獅毅?」 キョロキョロと見回すも、子犬と遊んでいる人が何人かいるだけで長身の男の姿は見当たらず。 どこに行ったんだろうかと思った俺は、抱いていた子犬を降ろして立ち上がる。俺が歩を進めれば、後ろをちょこちょことついてくる。その姿は愛らしいが、今は獅毅を探すのが先。 「外、かな」 この部屋の外では成犬と触れ合えるようになっている。そこへ行くのはすごく簡単。窓を開けて、外へ出ればいいだけだ。 子犬脱走防止の柵を越え、大きな窓に向かう。鍵は閉まっておらず、横に引けばカラカラと軽い音をたてて開く。 一瞬太陽の眩しさに両目を眇めたが、すぐに慣れた。 .
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