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明『雄馬最低!!早く出てってよ!!』
雄『動けましぇん…』
物凄い体をピクピクさせて苦しそうにしている雄馬。
もともとはアンタが悪いんだから仕方ないのよ!!
…………で、どーしようコレ(雄馬)
ここに置いといたらいつ起きあがるかわからないし…。
そうだ!!とりあえず蹴って出そう!!
顔の熱が和らがないまま私は雄馬を蹴り、ドアの外まで転がしていく。
雄馬は青ざめてもう死にそうになっている。
明『もう!!早く起きてよ』
ゲシゲシと雄馬を蹴る。
雄『ちょっ…イテテテ…』
雄馬の事など気にせず私は勢いよくドアを閉めた。
私は速攻で着替えて、時計を見た。
9時…
学校は9時30分に授業が始まる。
ヤッバーイ!!!
さっきまでの顔の熱はすぐさま引いて段々と真っ青になっていく。
言い訳なににしよう!?雄馬のせいにでもしとこうかな。
鞄を手に取り私は倒れている雄馬に手を差し伸べる。
明『雄馬!!行くよ!!』
雄『ちょっ助けて…痛すぎて立てない…』
匍匐前進(ほふくぜんしん)しながら私に近づく雄馬。
だが止まった…。無理に動かなくていいのに。
もう!!こんな時に限って!!
…つい勢いで蹴った私が悪いけどね。
私は雄馬の腕を引っ張り肩に雄馬の腕を乗せる。
ズシッと更に重さが増して歩くのも精一杯になる。
明『雄馬…重いよ…』
雄『お前が悪いんだぞ!!
うぁっ!?』
雄馬がぐらりと私の方に揺れた。
そして先程より大きく重心がこちらにかかったため耐えきれずバランスを崩して彼とともに倒れた。
明『きゃっ…』
ドサンッ
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