第二章

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「きたよっ」 圭介の声で視線を戻すと目の前に温かい匂いが広がった。 「おまたせ」 おばあさんは定食を置くと他のテーブルを片付け始めた。 「食おっ」 圭介は割り箸を割ると勢いよく食べ始める。 彼に少し遅れながら味噌汁に口をつけた。 「おいし…」 「だろっ?!」 圭介は得意気に笑った。 本当においしい。 こぅいうのを家庭の味と言うのだろうか。 余りにもその記憶は古すぎて私には分からないけれど。
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