第二章

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気の焦りからか予定よりも少し早くネットカフェを出ていた。 沢山のキャバクラやクラブが建ち並んでいる通りに目的の店はあった。 携帯を開く。 やはり面接の時間よりも30分も早い。 どこかで時間を潰そう、そう思った時、その店の扉が開いた。 「体験の子?」 「はい…」 30代後半だろうか、出てきた男は眼鏡を直しながら優しい笑顔を見せた。 「ちょっと待ってねー 餌の時間だから」 彼は手にアルミ製のお皿を持っている。 「一緒に行く?」 その言葉に頷き彼の後をついて行くと一匹の白い猫が姿を現した。
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