第十二章

13/15
前へ
/487ページ
次へ
3人の男に飼われていた。 私の値段は1ヶ月300万。 充分なお金だと思う? 私は思ったよ。 なんて楽な契約だろうって。 ニコニコ笑って脚を開いて…心を無にするだけだもん。 一度やったら同じでしょ? でもいつからだろう。 振り込まれる金額に興味がなくなったのは。 例えば1円も振り込まれなくても私は何も言わない。 私が本当に欲しかったものは人の温もりだったから。 それが偽りでもその紛い物に身をまかせていた。 昼間に戻った時ね、涙がこぼれたんだ。 人は温かい涙も流せるんだって知った。 私の我が儘を覚えてくれていますか? あの街ではない別の場所でまた逢いたい。 いつになるか分からないけれど あの頃を笑いながら話せる日が来るように生きていこうって思ったんだ。 **Ν**
/487ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加