襲撃者の望.

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ラクタスは宿で借りたコートを羽織って外に出た。 暇は性に合わない。 いつも動いていないと気持ち悪く感じるのだ。 だから、少し早く起きてしまったのかもしれない。 一昨日から連絡を待っているのだが一向に連絡がこず、俺達はまだ北西部にいる。 ウェスとゼルはまだ寝ているだろう。 溜め息をつくと白い息がすっと消える。 辺りを見回すと畑が広がっていた。 中央に比べればかなり田舎だ。中央出身のため、こういう場所は新鮮だった。 深呼吸してまだ日が昇っていない空を見上げた。雲は少なく、晴れている。 「よし、今日も暇だし訓練でもするか!」 ふと、ゼルの言葉を思い出す。 ─筋肉の強化と柔軟性を養うプログラムだ。また、素早い判断力と敏捷性も必要になる。 その刀がなくても対応できるようにしておけよ。
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