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いつものように任務の報告をし終わり、ウェスはシャワーを浴びて本を読んでいた。
これが唯一心が落ち着く時間だ。
誰にも邪魔されないプライベートルームに居る時間は大抵、任務後。
あの血なまぐさい瞬間を少しでも忘れられる。
ごまかしかもしれないがウェスにはそうすることしか出来なかったのだ。
そして、タンクトップ一枚でも暑さを感じる季節になったことに気づいて冷房を入れようとした時だった。
通信機からけたたましい音が鳴る。
「はい。こちらウェス」
呼び出しをされた。
『司令官、ヴィンセントだ。話したいことがあるのですぐにきてほしい』
「わかりました」
通話を切るとため息がでた。
…せっかく、休憩していたのに。
しおりを挟んで本を閉じると勢い良く飛び上がる。
そして司令室に入るとそこに居た人物を見てウェスは明らかに動揺した。
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