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さよならは言わない
夏休みが後一週間と言う時に、サイちゃんには、福岡に行く事を言った。
サイちゃんは、慌てて、我が家に来た。
「それ、木村にも言った[?]」
「…言ってない。あの祭りの後からメールもしてない…」
サイちゃんはイライラして「携帯貸せ」と、取り上げ、誰かにメールを送った。
~🎵
〔わかった👍〕
「まさか木村君に送った[?]❗」
「あんたら会話なさすぎ❗」人差し指でビシッとウチを指しながら、すぐ、公園に行くように言われた。
木村君が先に来てた。
「…久しぶり、も変か。この前会ったし…」
「木村君、もう会わないかと思ってた」
と、言うと、はにかんで、「そんな事ないわぃ。オレ嫌われとる思っとっ たけぇ-」うつむきながら言う。
「…ごめんね」
「それは、無理って事[?]」
真っ直ぐな瞳が眩しい。
「違うんょ、ほんまは、好き…なんじゃけど」
「[?]」
「上手く言いたい事とか伝えられんで自分が歯痒いんよ」
「…そっかぁ、オレ嫌われとった訳じゃないんか」と微笑んだ。
「でも、今日で終わりにしようや」
「なんでや[?]」不安気に聞いてきた。
「ウチらではどうしようもない事もあるんよ、ごめんね」
「なんや、ウチらではどうしようもない事って[?]さっぱり意味解らん」
こんなにいつの間にか好きになり、さよならしなくちゃいけないと考えると涙があふれて来た。
「…さよなら」と、言ってこの場所から去りたかった。
さよならが言えないよ。
言いたくないよ。
「オレで良かったらなんや、何でも聞くけぇ、泣くなや…」
ギュッと抱きしめられた。
木村君の心臓の音が聞こえる。
理由は言えなかったけど号泣した。
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