壱拾

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桜華「…はい。」 『!』 目の前に居るのに居ない。 脳が認めない、嗅覚も聴覚でさえ桜華を見つけられない。 見えているのに…。 桜華の気配は消えていた。 死者が立っている。その様に思える程完璧に気配を消していた。 桜華「…どうでしたか?」 気配を戻した桜華に驚く2人。 才能だけではない。実際にやった…熟練したように感じた。 山崎「か、完璧だよ~;。」 俺より上手だから気付かれるのも分かるな~。 魁「桜華さん、僕に教えて下さい!」 山崎「じゃあ、鬼ごっこしよう。」 その発言に顔を青くする魁と顔を輝かせる桜華。 魁「え…っと。」 山崎「大丈夫~。今回は俺が鬼だから~。 んとね~、俺に捕まらなければ勝ち。逃げるのはこの町の中でね~変装とか何でもありで夕刻まで。」 桜華に説明する山崎。 鬼が山崎なのにホッとした魁。 以前やった時は僕が鬼で山崎さんが逃げてたけど、夜になっても帰って来なくて土方さんに『山崎を連れて帰るまで屯所に帰ってくるな!』って言われて…3日3晩探し続けたんだよな…。 今回は捕まらなければ勝ちなので、その部分に安心した魁。
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