壱拾壱

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桜華「あ、夕さん。」 井戸には桜華しか居なかった。 夕「やっぱり、皆さんまだ寝てますね。」 顔を洗った夕は言った。 桜華「昨日、何かあったんですか?」 夕「はい…。皆さん、土方さんの所へ集まって『桜華さんの切腹は自分達が悪いから、自分達が責任を取る』って言い張って…。 でも、土方さんが『邪魔だ!』って怒鳴って凄かったんです。 とうとう土方さんが折れて『桜華に謝れ。桜華が全員を許し、切腹をしたくないと言ったら見逃す』って。桜華さん!死なないで下さい!」 桜華は何を言ってるのか分からなかった。 私、切腹しなくちゃいけないのかな?でも、首落とされないと死なないし…。 桜華「大丈夫。皆さんが仲良くなってくれたら良いんです。私、着替えたら道場行きます。」 夕「頑張って下さい!」 桜華は部屋へ入り袴に着替え、道場へ向かった。 ―ブンッ、ブンッ、ブンッ 竹刀を振る音が響く。
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