壱拾壱

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桜華「着物貸してもらえませんか?」 総司は山崎を胡散臭さそうに睨む。山崎は桜華にニコニコしながら総司をチラ見する。 総司はん、自分が桜華はんの忍び込もうとしてたんと思っとるな…。 あながち間違っとらんが、自分は見守っとるんやけどな。 山崎「良いよ~。俺の部屋においで~。」 桜華の手を引いて部屋を出て行ってしまい、総司は取り残された。 総司「……片付けてあげましょうか。お礼は何が良いですかね……。」 1人呟くと桜華の広げた着物を片付け始めた。 部屋に着いた山崎は桜華に似合う着物を選び始めた。 何が良いかな~。 桜華「沢山ありますね。」 山崎「変装するのに必要なんだよ~。コレ、どうかな?」 山崎が渡したのは赤い手の込んだ刺繍の着物。一目見ただけで高いと分かる。 凄い綺麗…。 山崎「着てみて~。帯はコレが良いかな~。外に居るから~。」 山崎が出て行くと桜華は自分に似合うかは関係無く着替えた。 桜華「山崎さん。着替え終わりました。」 部屋に入った山崎は目を丸くした。
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