壱拾弐

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土方「実戦経験が少ないとは言え、新選組で誰より強いだろう。 だが、今回が初めてだ。近藤さんと話し合い表口にした。 桜華。迷うな刃向かう者は………殺せ。」 土方の言うことは全て正論だった。新選組で一番強く、実戦経験を学ぶには表口が良いだろう。 誰しもが手を汚させたくないと思っている。土方でさえ、仕方無く桜華を表口にした。 殺すか殺されるか。常に命をかけている。反対した誰もが理解している事。 桜華「皆さん。」 土方の言葉に何も言えなくなり、沈黙が訪れたが桜華が破った。 桜華の声に俯かせていた顔をあげる隊長達。 桜華「死にません。仲間は誰も殺させはしません。 私はそんなに信用ありませんか? 命をこの手で奪った事はありません。ですが、間接的に奪った事があ「止めろ。」」 桜華の言葉を遮る土方。 これ以上言わせられねぇ。 傷口に塩を塗る、抉るようなもんだ。どうして自分を傷つけるんだよ。 近藤「みんな。私は桜華君を仲間だと認め、信用している。」 誰だって桜華を仲間だと認め、信用している。それは此処にいる全員が思っていること。 土方「…決定事項だ。コレから準備し、殲滅しろ。桜華は俺の部屋に来い。」 桜華は頷き、応えた。 近藤「私も前線で戦えれば良いのだが、この首はやれない…みんな、頼んだ。」 『はい!』 隊長達は部屋を出ると自分の部屋へ準備をしに向かった。
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