壱拾弐

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土方「お前にやる物があるんだよ。ほら。」 渡されたのは新選組ねダンダラ。背中には《誠》の文字が。 土方「桜華。コレを着たらもう戻れねぇ。それでも着るか?」 コレを着たら人斬りになる…。 俺達と同じ人殺しに。 土方に聞かれた桜華はダンダラを持つ手に力を込め、笑顔で土方を見た。 桜華「着ます。私は新選組零番隊隊士ですから。 だから、恨んでませんよ。むしろ嬉しいんです。土方さんや近藤さんが私を認めてくれた事が。」 餓鬼の癖にいっちょ前に言いやがって。 土方は桜華の頭に自分の大きな手を乗せた。 土方「頼もしいな。無理はするな。少しでも辛いと感じたら俺を呼べ。」 桜華「はい。頑張ります。」 ―スパン 部屋から出て行った桜華。土方は着替え自分のダンダラを着る。 最初は怯えていたクセに今は一端の侍…新撰組。 ったく分かんねぇな。 土方「近藤さん。入るぜ。」 考えている間に近藤の部屋に着いた土方。 近藤「トシかい?どうぞ。」
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