壱拾参

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―ドサッ 男が退かされ、炎が隙間から当たる。 戸に手がかかる。 女の子は叫びそうになるのを口を震える手で押さえ、奥に移動する。 ?「…子供?殺してあげましょう。」 女が男の刀を奪い、女の子に向ける。 女「さようなら。」 女の子は目を瞑ったが何時まで経っても痛みが来ない。 ?「止めろ。お前まで焼け死ぬぞ!」 女「死ななかったら“飼って”あげるわ。」 女はそう言って刀を死んでいる男に突き刺し、去って行った。 女の子「父様!母様!」 押し入れから出ようとしたが、出られない。足が動かない。 部屋は血で赤く染められ、父と母が燃える臭いで頭が狂いそうになる。
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