壱拾四

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土方「近藤さん。春に隊長にする予定だった桜華の任命ついでにやっちまわねぇか?」 保護者と言えど、桜華に手を出せなくなる。 山南「土方君!桜華君に重荷を背負わせる気かい!?」 筆を下ろし、山南は言った。 あんな華奢な体に重荷を背負わせるなんて本当に鬼だ…。 私は認めない。 魁「僕は賛成させてもらいます。」 部屋の一番端に座っていた魁が自分から意見を出した。 山南「どうしてだい?君も桜華に重荷を背負わせるのかい?」 魁「…桜華さんは覚悟が出来ています。僕は今回、山崎さんの命で手を出さない事になっていました。 桜華さんは適切な判断をし、的確な指示を出していました。隊長に相応しいと思います。 それに…、戦う前心配した僕に『私は今から人斬りになるそして、新撰組の仲間になる。私はどんな罪も背負っていける。だから心配しなくていい』そう言ったんです。」 桜華君がそんな事を…? 彼はそんな覚悟をいつの間にしたのだい?君は強いよ…、私なんかよりずっと強いよ。 山南「…認めるしかないね。でも、監察と併用するんだから負担をかけすぎないでほしいな。」 腰を降ろした山南はそっと笑って言った。 土方「分かってる。文字が書けないらしいからな。 テメェらも良いな?」 『はい!』 一を除いた隊長達全員が桜華を零番隊隊長にする事を承諾した。
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