壱拾四

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桜華「…ん……ん…。」 ―クチュ、クチュ、ヌチュ 止まらない欲。自覚してしまうと止まらなく総司自身焦っている。ただ、幸せなのだ。 静かな屯所に響く雫の音。 総司「…ハァ、ハァ……すみません。」 やっと止まった欲に総司は申し訳なさそうに謝った。桜華は息を切らせ、総司の胸にもたれかかっている。 話す気力が無いのか首を横に振って答えた桜華は今も肩で息をしている。 土方さんとかに知られたら説教かな~。 桜華「…総司さん。」 1人1人の説教を考えていた総司に不意に話しかけた桜華。息は整っており、顔も元に戻っている。 総司「何ですか?」 桜華「私からも我が儘良いですか?」 驚いた表情をした総司だが、すぐに桜華に微笑んだ。まるで、愛しい者を見つめるように。 桜華「…一緒に寝てもらえませんか?さっき…寂しくて……ダメですか?」 上目目線で言われた総司は『はい』と2つ返事を返した。 先程の濃厚な接吻が無かったように接する桜華が誘っているようにしか思えないが。 桜華は総司に抱きかかえられたまま部屋に入り、総司に寝かされた桜華に背を向け食器を縁側に出したまま障子を閉めた。 桜華「おやすみなさい。」 総司「おやすみなさい。」 魁側に総司は横になった。 次の日、大変な事になるとは知らず桜華を後ろから抱きしめながら眠れて嬉しい総司とスヤスヤと眠った桜華。
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