壱拾五

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う、嘘やろ…。 布団をはがすと幸せそうに総司の胸に顔を埋めるような形で寝ている桜華に強い衝撃を受けた山崎は頭が真っ白になりその場に座り込んでしまった。 桜華「……山…崎さん?」 寒かったのか目を覚ました桜華。 山崎は一気に覚醒した。 大丈夫や!桜華は純潔なままや! 自分に言い聞かせ、山崎は笑顔になる。夕はいまだに熟睡しており、総司に至っては目覚めた瞬間永久の眠りにつけるように山崎は張り切って左手にクナイを握っている。 桜華「おはようございます。」 山崎「おはような。桜華、どうして総司と寝てるんや? 無理矢理だったら土方はんに報告しなアカンから正直に答えてや。」 溢れそうな殺気を抑え、山崎は笑顔で桜華に聞く。桜華は恥ずかしいそうに言った。 桜華「違うんです。私が我が儘を言って一緒に寝て欲しいってお願いしたんです。寂しくて…。」 山崎「どうして総司なんや?」 自分でもいい。一なら安心出来る。総司は危険。山崎はそう思っていた。 桜華「夜、目が覚めて立ち上がろうとしたら倒れちゃったんです。そしたら、総司さんが入って来て聞いたらちょうど縁側でお月見してたらしいので私も…///。」 え!?何赤くなっとんの!?総司が手ぇ出したんやな!シバいたる! お団子食べさせてもらったり、お茶飲ませてもらったり…恥ずかしかったな。 接吻の事は全く覚えておらず、甘えた事に顔を赤くした桜華。山崎は手を出したと(※出したが)と思い総司に制裁を与える事を決意した。 桜華「今度は……山崎さんに頼って良いですか?総司さんばかりに頼るのは迷惑だと思うんで…お願いします。」 その言葉に山崎はクナイを握る力が弱くなった。
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