壱拾五

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総司「山崎さん、桜華さんを命に代えても守って下さい。」 朝食を食べながら山崎に言う総司。土方から明日桜華を山崎と共に潜入させると聞き、反対したが聞いてもらえず山崎に守るように忠告したのだ。 山崎「当然~。」 真面目に言った総司に対し、何時もの話し方に戻った山崎。 当然。自分が守る、絶対にな。 心に誓いを立てながら山崎は桜華を見た。総司との会話に自分が出ているのに気付いて無いのか美味しそうに食べている。 土方「山崎。今日1日桜華に潜入について話せ。…全てな。」 既に食べ終わっている早食いの鬼は部屋を出る前、思い出したように言った。 山崎「了解~。トッシー、桜華の事は心配しないで~。俺が四六時中ついてるから~。」 『(それが心配なんだよ…。)』 桜華を気に入っている全員が思った。土方は唇を僅かに吊り上げ部屋を出て行く。 桜華「総司さん、私…隊士の稽古しないのですか?」 食べ終わったらしく桜華は総司に聞く。零番隊は桜華が稽古しているのだ。たまに総司が代わりにやるが、稽古が無くなると桜華はやることが無くなるため用事がある時以外は稽古に出るのだ。 総司「そうですね。心配ですか?」 私に隊士がイジメられないか。 桜華が心配しているのは隊士の事だと思う総司。総司が居る時は隊士はボロボロになって屍のように抜け殻になるのだ。 理由は桜華に近付くのが気に入らないらしい。 総司「大丈夫です。今日は誰にでも優しく出来る気がしますから。」 自信あり気の笑顔で答えた総司は桜華に『頑張って下さい。』と残し、出て行った。
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