壱拾五

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土方「山崎、ちょっと面貸せ。」 障子の影が部屋の前に止まり土方だと分かると山崎は嫌そうな顔をした。 土方「山崎ぃ!聞いてんのかぁ!アア゛?」 機嫌が悪い土方は返事が無いことに腹が立っているらしい。桜華は平然と山崎を見る。 山崎は渋々立ち上がる。 ―スパン 山崎「聞こえてんや!土方はん!こっちは明日の準備で忙しいんやで!」 土方に怒鳴り返す山崎。山南と近藤、総司以外は出来ない行為だ。 土方「うるせぇ!サッサと来い!」 山崎「鬼ぃ~!」 土方に引きずられるように行ってしまった。桜華はどうしようか悩んだ。 準備終わったんだよね…?どうしよう。暇になっちゃった…。 ちょうど昼時。稽古はやってない…、何時もは土方さんの肩もみしてるけど…話してるし。源さんの所に行こうかな…。 桜華は髪紐で髪を縛り、台所へ向かった。 源「桜華君、お腹空いたの?まだ出来ないんだ。」 申し訳無さそうに包丁を動かす源。刀を振らない代わりに包丁を振るう源は武士だ。 夕「桜華さん!?お腹空いたならコレ食べて下さい!」 水を汲んでいた夕は桜華を見た途端顔を真っ赤にして棚から饅頭を取り出し桜華に渡した。
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