8/8
前へ
/894ページ
次へ
土方「綺麗だ。黒髪よりずっと…。」 桜華「…本当……ですか?」 初めて言われた。 閉じ込められた蔵の中、自分の血を髪に染み込ませ黒くした。 そうすれば…愛してもらえると思ったから。 ゆっくりと振り返る。 そこには優しい表情の土方さん。 土方「目。」 何故、隠しているのか…。 山崎でも分からなかった事。 桜華「…紫色なんです。」 前髪を右目から外すと見えたのは大きな紫色の瞳。 想像以上だな。 桜華「気味が悪いで……コレは。」 差し出された黒い眼帯。 土方「一応用意して置いた。前髪が鬱陶しいから、気になるならコレでも付けてろ。」 恥ずかしいのは顔を逸らしているが、耳が赤いのが分かる。 桜華「はい!」 こうして、一歩前に進んだ。 桜華が居る世界で変わった未来。
/894ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4254人が本棚に入れています
本棚に追加