参拾六

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?「誰が『女みたいな軟弱』なんですか?」 笑顔で入ってきた人物。目が笑っておらず、据わっている。刀に手をかけ、ヒシヒシと殺気を放っている。 左之助「んあ?文だよ、桜華宛てのな。読んでみっか?総司。」 そう言って読んでいた文を渡した左之助。目を進める事に据わった目から鬼の目へと変わっていく。 総司「…殺す。」 部屋を出ようとした総司。殺気を漏らし、関係ない人間まで殺しそうな雰囲気だ。 土方「待て総司。」 呼び止めたのは土方。総司は鬼の目で鬼を睨む。 土方「山崎、この男を探せ。手ェ出すなよ?産まれてきた事を“全員で”後悔させんだからな。」 総司も『全員』と聞いて土方同様冷たい笑みを浮かべる。一と平助、左之助も満足そうに頷いた。 山崎「御意。」 笑いながら言った山崎は消えるように調査へ走った。 山崎「…絶対見つけたる。」 土方達を侮辱した事より、桜華に過激な文を送り続けた事に怒りを露わにしている。 早よ見つけて桜華の前から消したる。 そう誓い、騒がしい町に消えた。
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