4254人が本棚に入れています
本棚に追加
?「ん…。」
土方「起きたか…体調はどうだ?」
目を開けた桜華に聞く土方。心配そうに見守る平助と左之助、一は桜華の額から温かくなった手拭いをとる。
華桜「…最悪だ、クラクラして気持ち悪りぃ。」
桜華でなく、華桜が目を覚ましたのだ。
頭が痛くクラクラするのか華桜は額に手を伸ばし、顔をしかめる。
土方「あれの影響か?」
仕事をして背を向けながら言った土方。
華桜「桜…夢見しろ…ただ…の…女……。守…れ。」
一「華桜!」
グラッと揺れた華桜の身体は一に支えられた。
土方達も慌てて近付くが、ぐったりと一に抱きかかえられている華桜。
白い頬は何時もより赤みを帯びて息が荒い。そして、一だけが分かる異様な熱さ。
桜華「……はじ…め…。」
うっすらと目を開けた桜華がポツリポツリと呟いた名前。
一「俺は此処に居る。」
空を掴むように動く桜華の手をしっかりと握り一はそう言った。
―ツゥ…
『な!?』
最初のコメントを投稿しよう!