参拾七

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山崎「ほな、自分も行くで~。」 嬉しそうに言う山崎だが、土方はそれを制した。不服そうに山崎は土方を見るが、土方の様子からして私情ではない事を察した。 土方「山崎、テメェは魁に桂小太郎を探すように言え。高杉晋作も居るかもしれねぇ。」 山崎「自分、関係無いやん。」 魁が探すのであれば自分は必要ない。 土方「俺、一、華桜が出たら戦力が無くなる。 総司、テメェは寝てろ。連れて帰って来る。」 屯所に残るは平助と左之助だが、他の隊長は居ない。かつ、零番隊は桜華には全身全霊捨て身の覚悟でどんな命にも従うが他となっては身が入らない。 土方「厄介な零番隊を指揮出来んのは、俺、総司、一、テメェぐらいだ。」 桜華が前々から言っていたのかこの4人の命には嫌々ながらもキチンと従う。 山崎「…自分は残る。だけどや、桜華と祭り一緒に行く許可貰わんと釣り合わん。」 誠意を尽かさなくてはならない主に対して交渉を持ち出した山崎。総司に引けを取らない腹黒ぶりだ。 土方「許可する。だが、緊急な場合や潜入捜査の場合は省け。」 あっさり許可した土方だが釘を刺した。 山崎は仕方がないと言ったように溜め息を吐きながらも部屋を出て行った。
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