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華桜「実は…新撰組の女中を探しておりまして、ご主人の周りに幼子が居ると聞き、文のお礼を兼ねて来ました。」
「えぇ、居ますよ。1人ですが連れてきましょう。」
そう言って立ち去った主人。華桜は呆気なく認めた為拍子抜けしてしまった。
琴南「桜華さん、甘い物はお好きでしょうか?」
さっきの取り乱した事を無かったように落ち着きはらって言う琴南。
お茶と一緒に出されたのは最中。
華桜「好きですよ。…失礼ですが、お母様は…?」
琴南「流行病で…。」
そりゃあ良い。若宮家から1人、婿に来させるか。だったら今すぐにでも向かって大和屋に話を持ち掛けねぇと…。
華桜「恋仲の人は居ないのですか?琴南さんはお綺麗ですから殿方は放っておかないでしょう?」
すると、顔を再び赤くして首を横に振った。
華桜「なら、私が良い婿養子を紹介しますよ。“若宮家”の人を。」
若宮家を強調して言った華桜。琴南は目を見開き、驚きを隠せずにいる。
全国1の力と財力を持つ若宮家を婿養子と迎えるのだから。
桜華が若宮家と繋がりを持っている事にも驚いた。
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